私と自然(03/04)

小さい頃、両親は私をテーマパークや遊園地ではなく、博物館や美術館でもなく、
森や川といった、自然豊かな場所によく連れて行ってくれました。

そのような経験のおかげなのか、シスレーやピサロの風景画が大好きだし、
自然を謳ったような音楽は体にすっと入ってきます。

私の音楽を聴いて生まれるイメージも、やはり小さい頃に見た自然の風景を思い浮かべることが多いです。

 

tree

 

ドビュッシー、グリーグ、シベリウスなど、水や風、植物といった自然をテーマにした作品は多いですが、
実際にその植物を見たり、森の中にある川の流れを見たりすると、ほんの少しだけ、彼らの感性に近づけたような気もするのです。

 

moret sur loing

留学中に足を運んだ、シスレーが晩年愛した土地、Moret-sur-Loing (モレ・シュル・ロワン)

 

自然には人では創り出せないような、光のゆらめき、空気の流れ、水の流れ、色彩、そこに生きる生き物たちなど、様々な情景を見ることができます。
そして、同じ景色は二度と見られないのです。

美しい情景は数々の芸術家の心を動かし、絵画や音楽となって、今にも受け継がれています。
遠出も難しい今だからこそ、彼らの音楽に耳を傾けながら、彼らが描いた自然の中に足を運んでみませんか。

愛の言葉(02/26)

4月4日(日)に三重県伊賀市にて行われる「第40回新人演奏会 in いが」に参加させていただくことになりました。

演奏会情報はこちらから
第40回新人演奏会 in いが

 

演奏会では、グラナドスの『ゴイェスカス』より「愛の言葉」を演奏します。
「愛の言葉」は組曲では第1曲目にあたる曲です。
テクニック的にも『ゴイェスカス』の中で一番難しいと思われますが、
華やかさの中にもいろんなキャラクターが出てきて、大好きな曲の一つです。

granados goyescas

留学中使いこんだ『ゴイェスカス』の楽譜

 

この曲は、「ホタ(Jota)」と呼ばれるスペインの伝統的な舞踊で作曲されています。
「ホタ」は、グラナドスと同時期の作曲家、ファリャの『三角帽子』の終曲などにも使われていますが、
カスタネットの音のような3連符が印象的な舞踊です。

 

『ゴイェスカス』は、以前紹介したように、ゴヤの絵にインスピレーションを受けて書かれました。

マドリードにあるプラド美術館で見たゴヤのタペストリーの下絵が、本当に本当に色鮮やかで、
鑑賞しながら、この「愛の言葉」を思い出さずにはいられませんでした。

音楽という目には見えない芸術なはずなのに、グラナドスの「愛の言葉」は色彩感が豊かで、
ゴヤが描いた生き生きとしたスペインの人々が目に浮かぶのです。

 

実はこの「愛の言葉」は、2019年からいろんな理由で延期され続けているパリのリサイタルでお披露目する予定の曲でした。
今回ついにお披露目できるのが本当に本当に嬉しいです!

他の演奏家の皆さんも、素晴らしい方ばかりです。近郊にお住まいの方はぜひ足を運んでいただけたら嬉しいです!

Favicon作ってみました(02/19)

お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、
ホームページのFavicon(ファビコン)を制作してみました!

Faviconとは、Webページを閲覧している際、タブに表示されているアイコン画像のことです。

小さな鍵盤が見えるでしょうか…???

 

実はこのFavicon、元写真はこちらから作りました。

 

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友人がリヨンで撮ってくれた躍動感溢れる写真ですが、
この写真の右下の鍵盤のみを使いました!笑

これは、2020年2月にリヨンで行われた室内楽コンサートのための練習時の写真です。
(奥で手を上げているのが私)
わーきゃー言いながら楽しく合わせしていたのを、昨日のことのように思い出します。

 

相方との連弾が何よりも楽しかった留学時代…
コロナが落ち着いて、日本でもピアノデュオをお披露目できたらいいな…

 

名古屋演奏家育成塾に参加しています(02/11)

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第32回名古屋演奏会育成塾に塾生として参加しております。


3月13日に行われる「第32回名古屋演奏家育成塾コンサート」にて、
グラナドスの『ゴイェスカス』より「愛と死」を演奏させていただけることとなりました。

このようなご時世の中でも、人前で演奏させていただける機会をいただき、
本当に嬉しく思っております。

フランシスコ・デ・ゴヤという画家は、戦争や混乱の中で、社会情勢を赤裸々に描いた最初の画家だとも言われています。
ゴヤに感銘を受けたグラナドスが生きた時代も、第一次世界大戦前、戦時中と、人々があらゆるものに翻弄されていた時代でした。
そんな中、グラナドスは、ゴヤに20年もの歳月を捧げ、その集大成ともいえる作品『ゴイェスカス』を作曲しました。

奇しくも現在、世界中の人々が新型ウイルスによって生活スタイルが変化するなど、不安を抱えながら生きる中で、
今だからこそ表現できる『ゴイェスカス』があるのではないかと思っています。

他の受講生の方々も素晴らしい演奏家で、共演できるのがとても楽しみです。
近郊にお住まいの方は、ぜひお越しください。
(※感染拡大防止のため、席数が限られておりますので、お問い合わせの上ご来場いただくようお願いいたします。)

 

漢字検定2級合格!(01/27)

先日、日本漢字能力検定こと「漢検」を受けてきました。
無事2級合格することができて、とても嬉しいです!

 

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2級合格の賞状

 

 

フランスから帰国してきて、なぜ漢検と思われるかと思うのですが、
日本で活動していくのに、きれいな日本語を使いたいと思ったことと、
日本語について改めてもっと知りたいと思ったからでした。

準2級は昔少し勉強したことがあったのですが、2級はなかなか難しく、
予想問題といても全然点が取れないという事態に…

特に四字熟語は、よく耳にするものはいいものの、全く知らないものは、全然頭に入らなくて、かなり苦労しました。
「鬱」という漢字を何回も練習しながら、こっちが「鬱」になるわ!と思いました(笑)

 

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とにかく書いて書いて書く!

 

 

知らない漢字を国語辞典とにらめっこしながら勉強していくうちに、いろんな知識が増えていき、とても充実した時間でした。
とはいえ、受験後に「世知辛い(せちがらい)」を「よちづらい」って読んでた私は、まだまだ勉強が必要ですね…(笑)